世田谷区 内科 漢方 高血圧症 糖尿病 高脂血症 生活習慣病 メタボリックシンドローム 風邪 腹痛 喘息 心臓病 不整脈 狭心症

ホーム > 循環器内科

循環器内科

生活習慣病

くり返しの生活習慣が良くないために慢性の病気になってしまうという生活スタイルを改善するポイント!

 よく動く習慣・よく噛む習慣・上手に休む習慣・上手に食べる習慣・よく考える習慣などを気をつけることが大事である、と日野原重明先生が説明。

動物は飛び方や歩き方、走り方を変えることができないが、人間はいつでも生活習慣を変える事ができる。だから人間は万物の霊長といわれている由縁だ、と語り(習慣が作るからだもこころも)という考えを生活の中にしみ込ませ実行してほしいと強調しています。

生活習慣病は食生活の欧米化、これが一番の原因と思われ従って食生活習慣の改善こそ一番の対策と言えると思います。

肥満と生活習慣病:肥満と内臓脂肪のリスク
肥満の現状
1.日本人男性ではBMIが25%以上の肥満者の割合は全ての年代において増加しており30〜60才代では、約3割が肥満である。

2.肥満は食生活と関連が深いと考えられ、炭水化物は減少傾向にあるものの、食生活の欧米化が進んだ結果、動物性脂質・動物性蛋白質の摂取量が増加している。

3.自動車の保有台数が年々増加しており、このようなライフスタイルの変化が運動不足を招いていると推測される。又、運動習慣のある者の割合を調べてみると、男性では60才以上、女性では50才以上で多いのに対し、20〜40才代ではいずれも少ない傾向にある。総数でみると、運動習慣のある人の割合は、男性で約3割、女性で約2.5割でしかない。

4.以上のように、食習慣と運動習慣の乱れが、メタボリックシンドロームを引き起こしていると考えられる。メタボリックシンドロームの必須の構成因子である内臓肥満は、糖尿病・高血圧など多様な疾病発症の基盤となることから、その対策が急務である。

・内臓脂肪と皮下脂肪肥満は、脂肪蓄積の状態によって2つに分けられる。
1.内臓脂肪型肥満⇒腹部CTで観察すると脂肪は腹腔内に多く腸が浮いて見える。
2.皮下脂肪型肥満⇒脂肪は主に皮下にあり腹腔にはあまりない。

内臓脂肪型肥満は糖尿病や高脂血症、高血圧症といった生活習慣病を引き起こしやすいため、最終的には動脈硬化性疾患を発症させる要因となる。

・内臓脂肪とインスリン抵抗性、血圧上昇機転

1.肥満とインスリン抵抗性を反映するブドウ糖取り込み能の関係をみると、
イ.内臓脂肪が蓄積していくに従って、糖の取り込み能が著明に低下し、一方皮下脂肪では脂肪量が増加しても糖の取り込み能に変化はみられなかった。

ロ.つまり内臓脂肪の蓄積は、糖の取り込み能、即ちインスリン感受性に悪影響を及ぼしていることが解ったのである。

2.肥満より惹起されたインスリン抵抗性は糖代謝を代償させるため、高インスリン血症をもたらし、その結果、腎臓でのナトリウム再吸収の亢進や交感神経の活性化などにより、血圧を上昇させることも解ってきました。 

不眠と生活習慣病
近年、生活習慣病と不眠の関連が指摘されています。生活習慣病ではかなりの頻度で不眠が認められているのです
Ⅰ.
高血圧の患者さんの30~50%で不眠(特に熟眠障害)が合併しているとの報告があります。その原因として、まず睡眠時無呼吸症候群(SAS)があります。SASは二次性高血圧症のなかで最も多い原因疾患と考えられ、高血圧に高頻度に合併する疾患でありますが、SASがあれば当然夜間の睡眠が妨げられてきますので、不眠を来たすことになります。
睡眠が不足することによって、夜間の血圧が下がりにくくなり、その結果、高血圧を発症する可能性が指摘されています。さらに、高血圧症で血圧が下がらない状態が続くと、逆に不眠を来たしやすくなると考えられ、不眠によって高血圧がもたらされ、また高血圧によって不眠が起こりやすくなるといった悪循環が形成されるということです。  高血圧は冠動脈疾患の危険因子であるため、不眠と高血圧が悪循環を形成することによって、他の循環器疾患の発症や憎悪をもたらす可能性も示唆されます。
睡眠の管理が生活習慣病の治療においてきわめて重要であるということです!

Ⅱ.また、
糖尿病患者さんにおいても不眠(特に入眠障害・早朝覚醒)が高頻度にみられ、耐糖能を低下させて糖尿病を憎悪させることが明らかになっています。血糖コントロールが不良であったり、合併症が進展するにつれて、不眠の頻度も高まると考えられます。糖尿病において不眠が高頻度である原因としては、高血糖に伴う口渇感や夜間頻尿、あるいは末梢神経障害による疼痛や痺れが、入眠や睡眠の維持を妨害し、不眠症状をもたらすと考えられます。  糖尿病患者でもSASの合併頻度が高いとの報告が多くあります。また、うつ病や不安障害などの精神疾患の有病率も高く、不眠をもたらす要因となることが指摘されています。
糖尿病患者に慢性的な不眠が起こることによって、日常のQOLや活動性が低下するだけでなく、うつ状態の悪化、インスリン拮抗ホルモン分泌や交感神経活性亢進を介して、インスリン抵抗性が憎悪し、糖代謝が障害されてますます糖尿病が悪化し、また不眠も悪化するといった悪循環が考えられます。不眠を改善することで悪循環を断ち切り、糖尿病の経過にもよい影響を与える可能性があります。
睡眠の管理が生活習慣病の治療においてきわめて重要であるということです!

メタボリックシンドローム

肥満はいろいろな病気の元凶です。なかでも内臓脂肪型肥満は要注意。内臓脂肪がたまると、血圧や血糖値、中性脂肪等が普通より高めになり、動脈硬化を進め脳梗塞、心筋梗塞等を引き起こし易くなります。このような状態をいわゆるメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)といいます。

どうすればメタボリックシンドロームを予防できるか?
内臓脂肪を減らすためには、生活習慣の改善を行うことが大切です。ウオーキング等の有酸素運動をできるだけ毎日続け、食事は腹八分目にして甘いものを控えます。たばこはきっぱりやめましょう。内臓脂肪型肥満を解消することが、メタボリックシンドロームを防ぐ最も確実で身近な方法です。

メタボリックシンドロームの診断基準
1.ウェスト周囲径男性85cm以上。女性は90cm以上。(内臓脂肪蓄積)
2.上記に加え、以下のうち2項目以上。

a. 血液中の中性脂肪が正常値(150mg/dl)より高めか、HDL(善玉)コレステロールが正常値(40 mg /dl)より低め
b. 血圧が高め(収縮期圧130mmHg以上、拡張期圧85mmHg以上)
c. 空腹時の血糖値が高め (110mg/dl以上)

メタボリックシンドローム診断基準による各危険因子の頻度
1.メタボリックシンドロームの危険因子の頻度では、血圧高値が男女とも最も多い。
2.腹部肥満は男性で53.2%、高血圧や糖尿病、高脂血症の治療を受けている男性を含めると、ほぼ60%に及ぶ。
3.日本の診断基準では、腹部肥満を必須とし、他の3つの危険因子のうち2つ以上あてはまる場合、メタボリックシンドロームと診断される。
4.メタボリックシンドロームは、男性では17.6%、治療者を含めると26.4%となり、男性の4人に1人がメタボリックシンドロームであると推測される。

生活習慣の改善

生活習慣の改善
生活習慣の改善は、動脈硬化性疾患の発症・進展阻止を目的とした治療の基本となる。 
Ⅰ.禁煙
Ⅱ.食生活の是正
Ⅲ.身体活動の増加
Ⅳ.適正体重の維持と内臓脂肪の減少


Ⅰ.禁煙
喫煙は、すべての動脈硬化性疾患に対する独立した主要な危険因子であり、心血管死ならびに総死亡のリスクを有意に増加させる。一方、禁煙は冠動脈疾患の既往の有無にかかわらず死亡や心血管リスクの低下をもたらし、その効果は年齢や性別を問わない。また、禁煙の効果は、その開始とともに速やかに現われ、禁煙期間が長くなるほどリスクはさらに低下することが知られている。したがって、動脈硬化性疾患の予防にあたっては、すべての年齢層に対して禁煙を勧めるべきである。

Ⅱ.食生活の是正
過剰なエネルギーの摂取は肥満の原因となり、脂質異常症や耐糖能障害を始めとする様々な代謝性の危険因子の合併を招く。総エネルギー摂取量の制限は、特に肥満者においてインスリン抵抗性の改善、中性脂肪値や総コレステロール値の低下をもたらし、冠動脈疾患の進展抑制につながる。

Ⅲ.身体活動の増加

日常生活の中で身体活動を増やす工夫を行うとともに、個々に適した運動を生活に取り入れるよう心掛ける。身体活動の増加は、血清脂質値の改善、血圧の低下、インスリン抵抗性や耐糖能障害の是正、内皮機能の改善や易血栓傾向の軽減をもたらし、冠動脈疾患の予防に有効である。運動は有酸素運動を主とし、Ⅰ日30分以上を週3回以上(できれば毎日)、または週180分以上を目指す。筋肉量が低下している高齢者の場合には、軽度の筋力トレーニングも有効である。

Ⅳ.適正体重の維持と内臓脂肪の減少
適正体重を実現し、かつ、維持することは生活習慣改善の大切な要素である。肥満、特に内臓脂肪の過剰蓄積は心血管疾患の独立した危険因子と考えられ、脂質異常症、耐糖能障害、高血圧などを介して間接的に、あるいはアディポサイトカインの作用などにより直接的に動脈硬化を促進する。蓄積された内臓脂肪を減少させることで、脂質異常症だけでなく高血圧や耐糖能障害についてもその改善が期待できる。

高齢者の対応:日本人の高齢化はますます進行しており、成人時期からの動脈硬化危険因子を合併した高齢者の増加が予想される。高齢者の動脈硬化性疾患を予防しQOLを保つために、危険因子として重要な脂質異常、特に高LDL-C血症の管理は重要である。日本人の死因、寝たきりの原因として脳卒中、特に脳梗塞は欧米人以上に重要である。日本人高齢者の高LDL-C血症治療は、男女ともに脳梗塞予防にも効果を現わすことが期待される。
現在までの研究成果をふまえれば、65歳以上の前期高齢者は成人と同じ基準で進めてもよいと考えられている。 

虚血性心疾患

虚血性心疾患(狭心症・心筋梗塞)
虚血性心疾患は、冠動脈の動脈硬化や痙攣によって心筋への血流が不十分となり、虚血が引き起こされた病気の総称で、大きく「狭心症」と「心筋梗塞」にわけられます。狭心症は、胸痛や胸部圧迫等の狭心症症状を伴い、心筋が壊死に陥っていない段階をよびます。心筋が壊死に陥った場合は、心筋梗塞となります。狭心症と心筋梗塞では、症状が続く時間にはっきり違いがあり、狭心症の症状は長くても15分までです。階段を上がる時や、急いで歩いた時等に数分間の胸の痛みが起こる。
痛みで目が覚めたり、夜明け方トイレに立った時や洗面の時に胸の痛みが起こる。急性心筋梗塞では普通30分以上、前胸部に強い痛みや締めつけ感、圧迫感が続き、痛みの為に恐怖感や不安感を伴います。その痛みはほとんどの場合、前胸部中央や胸全体で、稀に首・背中・左腕・上腹部に生じることがあり、冷や汗・吐き気・嘔吐・呼吸困難を伴うこともあります。

虚血性心疾患は高齢者社会の到来で患者数が増大している疾患です。症状が急変しうること、胸痛以外にも息切れや上腹部痛が主訴のことがあり、しばしば見落とされること、適切に処置すれば救命しうることなどから、臨床的にも極めて重要な疾患です。冠動脈硬化の危険因子として、加齢・高血圧・糖尿病・高脂血症・喫煙等のほかに、引き金として過度の疲労・睡眠不足・激務・過度のストレスなどがあげられます。
予防医学の立場からは、これら危険因子をできるだけ除いて動脈硬化の進展を予防することが必要です。

不整脈

○「脈」とは、心臓から押し出される血液の拍動が血管に伝わって感じられるものです。もし心臓のリズムに異常が起きれば脈は乱れてしまいます。これを不整脈といいます。皆さんが初めて不整脈に気付かれるのは、ドキドキ動悸がしたり、脈をとってみると、どうも異常に遅かったり、逆に速すぎたり、又は、飛んだり不規則になったりしている場合が多いと思います。又、自分では全く気がつかないのに、病院で心電図をとると「不整脈が出ています」と云われてわかる場合もあるでしょう。

不整脈は心臓が悪いから起こるとは限りません。心臓は1日約10万回、収縮と拡張を繰り返していますが、時に何らかの要因で規則正しくない刺激で不規則な収縮が起こると脈は乱れます。要因として最も多いのはアルコール・他に高齢・過労・ストレス・睡眠不足・薬、タバコ、コーヒー、お茶など;誰にでも起こり得るものと云えるのです。たとえば、脈がたまに飛ぶ程度の人や症状のない場合は心配のないことが多い人です。又、運動や精神的な興奮によって脈が速くなる場合も心配ありません。


○注意を要する不整脈としては、基礎疾患由来性のものです。虚血性心疾患・先天性心疾患(弁膜症・心筋症)・高血圧症・甲状腺ホルモン分泌異常等の疾患によって引き起こされる不整脈は治療が必要です。

不整脈には3つのタイプがあります。脈が乱れたからといって常に症状があるわけでなく、むしろそれに気付かない場合が多いようです。但し、程度がひどくなれば自覚するようになります。

☆徐脈⇒
まず、脈が極端に遅くなり数秒以上、脈がとぎれるようになると、「何もしていないのにふうっとする」、めまいがしたり、「急に意識がなくなるつまり失神する」。このタイプは最も危険でありペースメーカー治療が必要となります。

 ☆頻脈⇒
反対に脈が速くなるとドキドキ動悸がして、更に脈が速くなると心臓が十分な血液を送り出せなくなって嘔気・冷や汗・意識が遠くなる等の症状がでてきます。突然始まる動悸の場合、頻脈が起こっていると考えてよく、「脈拍数が1分間に120以上で、突然始まり、突然止まる」、又は、「全く不規則に打つ」ものは病的な頻脈(頻拍)と考えられます。多くは脈拍数が150~200前後になり、血圧が下がり脈が触れにくくなり、同時に息苦しくなって冷や汗がでます。特にこの「頻拍」が心室から出ている場合は要注意。又、「心房細動」といって脈が全くバラバラにしかも速く打つようになるものもあります。この不整脈は、時に脳梗塞を起こすことがあるため、予防対策が必要です。

☆期外収縮⇒
このタイプは症状のない場合が多いのですが、症状の出る場合は、脈の飛ぶ感じや、胸部の不快感、きゅっとする胸の痛みとして感じます。但し、この時の痛みは胸の狭い範囲で起こり、しかも一瞬又は数十秒以内で治まるのが特徴です。

リスク高める高血圧

高血圧というのは、単に血圧が高いだけの状態ではない。高血圧患者の半数がメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)に罹患しているともいわれており、肥満をベースに多少の高血圧でも、心臓病や糖尿病を発症するリスクが何倍も高まることが解ってきた。メタボリックシンドロームの病態が明らかになるにつれ、新しい治療戦略が求められつつある。

高血圧は現在日本で3500万人ともいわれている。つまり3~4人に1人の国民病である。要因は、ライフスタイル・肥満増・運動不足・高齢化などであるが、自覚症状がないため放っておくと脳心腎の合併症を生じるので、サイレントキラー(沈黙の殺し屋)との異名をとる。その高血圧治療の最大の目的は、心血管系の発症とそれによる死亡を抑制することにある。肥満をベースにほんの軽い高血圧でもメタボリックシンドロームに陥る危険があることが解ってきており高血圧の人が「ベルトの穴ひとつ」大きくなっても大変危ないのである。

内臓脂肪が心筋梗塞や脳卒中を起こすメカニズムも最近わかってきた。脂肪組織は単なるエネルギーの貯蔵庫ではなく、今やひとつの大きな内分泌臓器ととらえられる。この脂肪組織が肥大化すると、インスリン抵抗性を高めるホルモンや血圧を上昇させる酵素が分泌されその結果、インスリン感受性が低下し、血圧ばかりか、糖や脂質も代謝異常になりメタボリックシンドロームが発症するというのである。

今や高血圧治療は、内臓脂肪・インスリン抵抗性まで深く考慮する時代となってきたのである。高血圧の患者さんにメタボリックシンドロームの肥満が加わると、将来、必ずといっていいほど糖尿病を発症する。高血圧治療中に糖尿病を合併すると、更に心筋梗塞などを起こす確率が約3倍高くなる。まだ発症していない段階で食い止めるのが最も大事であり、その為には一人一人が自分自身の生活習慣を見直してみることが第一歩といえるだろう。まずは食事(減塩)・運動(汗ばむくらいの歩行や30分の早歩きなどの有酸素運動)療法である。体重が10Kg減少すれば収縮期圧が約12mmHg下がるという。「ベルトの穴ひとつ」減らすだけでも、大きな見返りがあるというわけである。  

糖尿病の予防

放っておくと合併症が
1.我が国の糖尿病の患者数は、予備軍を含めると1620万人に及んでおり、この5年間で、250万人も増加している現状ににあります。

2.糖尿病は、放っておくと、失明や腎不全、脳卒中、心筋梗塞、神経障害(両下肢のしびれ・疼痛・感覚異常など)等の合併症を起こす可能性が高くなる恐ろしい病気です。網膜症等による失明者は年間3500人以上、また腎不全で新しく人工透析を受け始めた人は年間13000人以上にのぼりますが、その原因の第一位はともに糖尿病です。

食生活と運動がカギ
1.糖尿病ではインスリンの量が不足したり、効きにくい状態になり、利用されないブドウ糖が血液中にあふれてきます。これを防ぐためには体に取り入れる食物の量を、生活活動量に見合った量に減らすことと、インスリン効果を上げるための適度な運動が必要です。

2.あなたに必要なエネルギー量(Kcal)は、[標準体重(Kg)=身長(m)x身長(m)x22]X[仕事の強さ(25~30)]。例、身長1.65m では総エネルギー量は1.65x1.65x22x(25~30)となり、その人の仕事量によって、1500~1800Kcalとなります。

3.このように、糖尿病には日常生活が大きく関係します。したがって、生活習慣の見直しが大切です。特に食生活と運動がが重要です。

4.糖尿病対策として、1次予防(発症予防)、2次予防(合併症予防)と、3次予防(合併症の進行予防)があります。

毎日の心がけから
1.発症予防には、腹八分目に、脂肪を控え、主食・主菜・副菜を基本にバランスのとれた食事をとることが必要です。

2.また、男性9200歩、女性8300歩以上を目標に一日30分以上歩きましょう。一週間に3日以上行うと効果的です。特別な運動をしなくても、日常生活における身体活動量を増やす(体を動かす、長時間座っていない、エレベーターを使わない等)だけでも長時間継続すれば、効果があります。

3.尚、糖尿病合併症を進行させないためには、食事療法・運動療法とともに、禁煙することも必要です。

4.40才以上の4人に1人は糖尿病が疑われます。糖尿病検診を職場や地域で年1回は必ず受けましょう。

糖尿病

糖尿病というと大抵の人が「食べ過ぎによってなる贅沢な成人病というイメージを持っているようです。たしかに糖尿病は血液中のブドウ糖の濃度(血糖値)が異常に高くなる病気なので「食べ過ぎが原因で発病する」という認識は必ずしも間違ってはいません。
しかし、あまり知られてはいませんが糖尿病には病態の全く異なるふたつの型があるのです。そしてそれら2つの型を早い段階にしっかりと見分けることがその後の治療において非常に重要になってくるのです。
糖尿病には「1型糖尿病」と「2型糖尿病」の2つの型があります。生活習慣病といわれ一般的によく知られているのが2型糖尿病で、これは食べ過ぎ、運動不足、肥満あるいはストレスなどによって血糖値を下げる働きをもつ「インスリン」というホルモンの効き方が悪くなってしまうため血糖値が上昇して起こります。

一方1型糖尿病は自己免疫疾患やウィルス感染などによって起こる病気で、インスリンを分泌する機能自体が障害されてしまうため、体内でインスリンを分泌することが全くできなくなり血糖値が高くなってしまう病気です。

2型糖尿病の場合、食事療法や運動療法、または経口血糖降下剤やインスリンなどで血糖をコントロールすることによって治療します。
一方、1型糖尿病は体内でインスリンを分泌することが出来ないので常に体外からインスリンを補給してあげなければなりません。そのため治療にはインスリン注射が絶対不可欠となります。

高脂血症

Ⅰ.高脂血症とは?
血液中の脂質(コレステロール・中性脂肪・リン脂質・遊離脂肪酸)が必要量より異常に多い状態をいいます。高脂血症はsilent diseaseといわれ、血中脂質が異常に増加してもほとんどの場合において自覚症状がないのが特徴です。放置しておくと、増えた脂質がどんどん血管の内側にたまって、動脈硬化になってしまいます。ところが、動脈硬化になっても、まだ自覚症状がありません。ついには、狭心症・心筋梗塞・脳梗塞などの発作を起こして、やっと高脂血症の重大さに気づくというわけです。

Ⅱ.高脂血症のタイプ
①コレステロールのみが多いタイプ(高コレステロール血症):血液中の総コレステロール、とくにLDL(悪玉)コレステロールが多すぎると、動脈壁にくっついて動脈が厚く硬くなります。だから、高コレステロールが動脈硬化にとって大問題なことは明らかです。
②中性脂肪のみが多いタイプ(高中性脂肪血症):中性脂肪は、それ自体は動脈硬化の原因にはなりません。だけど、中性脂肪が多いと、HDL(善玉)コレステロールが減ってLDLコレステロールが増えやすくなるんです。だから、間接的に動脈硬化の原因となります。又、中性脂肪の多い人は「死の四重奏」と呼ばれる危険因子を幾つも持っていることが多いんです。
③両方とも多いタイプ(高コレステロール高中性脂肪血症)

Ⅲ.高脂血症の原因

高脂血症の原因と最も深い関係にあるのは食事です。肉・卵・バターなどの動物性食品の脂肪の中に比較的多く含まれる飽和脂肪酸やコレステロールは、血中の総コレステロール値を高くする働きがあります。逆に、魚や植物性の油に多く含まれる多価不飽和脂肪酸は、血中の総コレステロールの上昇を抑える働きがあります。更に、運動不足や喫煙、食事からのカロリーのとりすぎ(脂肪・糖質・アルコール)、遺伝による家族性高脂血症、他の病気(糖尿病・甲状腺機能低下症など)によるもの、加齢によるものなどが原因にあげられます。従って、高脂血症にならないためには、まずなにより生活習慣の改善が必要です。食生活の乱れや運動不足はもちろん、睡眠不足・酒・喫煙・ストレスなど高脂血症を誘引する危険因子を生活からとうざけ、積極的に活動し、趣味の時間を持つなど、イキイキと過ごすことが大切です。

Ⅳ.高脂血症と診断されたら、、、、。
食事療法と運動療法が治療の基本となります。食事療法としては、適正な体重維持のため、適正なエネルギー摂取を。肉類・高コレステロール食品(卵黄・肉脂身・魚卵・イカ・エビ・バター・マヨネーズ)・糖質・塩分は控えめに。不飽和脂肪酸
・食物繊維(野菜・大豆製品・コンニャク・サツマイモ・キノコ類・海藻類)・抗酸化物質(ビタミンE・ビタミンC・βカロチン・ポリフェノール)は積極的に摂取を。また、運動するだけで、中性脂肪が減少善玉コレステロールが増える。生活のなかでこまめに体を動かす習慣をつけることが大事。有酸素運動(ウオーキングがベスト):毎日20~30分位早足で歩く運動をしましょう。

Ⅴ.
Q1.高脂血症の原因になるコレステロールや中性脂肪って悪いものなの?

多すぎることは問題だけど、これら自体は大事なものなのです。普通、血液中に含まれているものは、からだになくてはならないものなんです。脂質も大切な栄養素で、コレステロールは細胞や細胞膜の重要な成分だし、ホルモンや胆汁酸などの材料にもなっているんです。

Q2.太るとお腹のまわりに増えてくるのは、中性脂肪なんですか?
人の体にある体脂肪には、皮下脂肪と内臓脂肪があります。太ももやお尻につくのは皮下脂肪が多く、太るとお腹のまわりに増えてくるのは主に内臓脂肪です。体脂肪は脂肪細胞がたくさん集まったもので、脂肪細胞にはあまった中性脂肪が蓄えられています。

Q3.危険因子が重なるほど怖い「死の四重奏」って?
虚血性心疾患や脳卒中に関してとくに危険因子とされるのが次の4つです。
①肥満(とくに上半身の肥満)  ②高血圧  ③高脂血症(とくに高中性脂肪)  ④糖尿病・予備群これらをあわせもっていると、いずれも正常な人の30倍以上に危険が高いと云われています。

Ⅵ.脂質異常症の診断基準(空腹時採血)
高LDL コレステロール血症 ≧140mg/dl 低HDL コレステロール血症 <40mg/dl 高トリグリセライド血症 ≧150mg/dl 

高尿酸血症・痛風とメタボリックシンドローム

高尿酸血症・痛風とメタボリックシンドロームの関連性
①従来、高尿酸血症は通風発作の前段階として認識されることが多く、痛風発作の予防、治療に焦点がおかれていました。しかしこれからは、生活習慣病として高尿酸血症を第一に考えて診療していくというものです。

高尿酸血症は長期間無症状のことが多く、過食や肥満、運動不足から生じる典型的な生活習慣病の経過をとります。その為高尿酸血症がメタボリックシンドロームの表現形のひとつとして存在する場合が多く、血清尿酸値が内臓脂肪蓄積量を反映する良いマーカーであることが明らかとなってきています。

③また、高尿酸血症とインスリン抵抗性の間に相関があることは以前より指摘されており、インスリン抵抗性に高尿酸血症が合併しやすいのは、肝臓においては内臓脂肪の蓄積によって尿酸産生が亢進する一方、腎臓においては高インスリン血症によってナトリウム排泄抑制と同時に尿酸排泄低下が起きることによるとされています。

④このように、高尿酸血症はそれだけに注目するのではなく、生活習慣病としてメタボリックシンドロームという大きな枠としてとらえることが重要となっています。高尿酸血症はメタボリックシンドロームの構成要素の一つであり、最終的には生命予後に関わる心血管疾患のリスクにつながると考えられます。

⑤なぜ痛風や高尿酸血症の患者さんが増えているのでしょうか?それは、食生活が豊かになり欧米化したこと、アルコール飲料の消費が増えたことなど環境の変化に加え、ある遺伝因子も係わって発症すると考えられています。

高尿酸血症では、このように複雑に関係する他の生活習慣病の合併がないかどうかを必ず診る必要があり、それが患者さんの予後を規定する因子となるのです。

⑦尿酸値の上昇に最も関係が深いのは、脂肪とアルコールの取りすぎです。肥満は将来、高血圧や高脂血症、糖尿病などにも関係してきますから、太りすぎの傾向がある痛風・高尿酸血症の患者さんではまず、その解消を考える必要があります。食品に関しては、尿酸をつくる元になるプリン体の摂取を減らしたり、アルカリ性食品(海草類や野菜類など)を中心に、バランスのよい食事に心がけましょう。

禁煙をしよう!

禁煙をしよう!
.喫煙はがんをはじめ、呼吸器の病気や心臓病など様々な病気の重要な原因の一つです。禁煙するとこれらの病気にかかるリスクが確実に減少します。タバコをやめるには禁煙の意思をもつことがまず必要です。どうしても禁煙できない人は医師による指導を受けるとよいでしょう。大病院では禁煙外来という受付があります。

.日本人の喫煙率は全体的には低下し続けていますが、欧米水準からはほど遠く、まだまだタバコを吸い続けている人が多いのが現状です。

.やめられない喫煙は「ニコチン依存症」。

.禁煙治療をはじめましょう! 禁煙を成功させるにはちょっとしたコツがあります。上手に利用して、タバコにしばられない暮らしを実現しましょう。
1.薬を上手に利用しましょう
イ.ニコチン代替療法(ニコチンパッチ・ニコチンガム):少量のニコチンをパッチやガムの形でゆっくりと体内に入れて、ニコチン切れ症状を軽くする方法です。
ロ.ニコチンを含まない飲み薬:ニコチンを含まない禁煙のための飲み薬(バレニクリン)日本でも使えるようになりました。この薬はニコチン切れの症状を軽くするだけではなくて、禁煙してから再びタバコを吸ってしまったときに、「タバコがおいしい」という満足感を得られにくくする作用があります。

.日常生活のちょっとした工夫が禁煙を成功させます。
イ.喫煙と結びついている行動を変えましょう:食べすぎない、脂っこい食べ物を避ける、食後はすぐ食卓を離れる、コーヒーや酒類を控える、宴会を避ける、ストレス・過労・夜更かしを避ける。
ロ.禁煙しやすい環境づくりをしましょう:タバコ・ライター・灰皿などを処分する、吸いたくなる場所(パチンコ・喫茶店など)を避ける、タバコが吸えない場所(映画館・図書館など)を利用する。

.吸いたくなったら代わりの行動をしましょう:深呼吸をする、砂糖不使用のガムや干し昆布をかむ、手の寂しさを紛らわすこと(趣味・手仕事など)をする、水・フルーツジュース・牛乳を飲む、果物をよく摂る。

.禁煙をはじめるのに遅すぎることはありません:「禁煙は難しい。これだけ長く吸ってきたし、今さらやめても、、、」。そんな考えがうかんでくるかもしれません。しかし、禁煙を始めるタイミングに遅すぎるということはありません。タバコをやめると、まず血圧値や呼気中の一酸化炭素濃度などが回復し始めます。数ヵ月後には心臓や肺機能も改善してきます。禁煙10年後には肺癌による死亡率が喫煙者の半分になり、15年後には冠動脈疾患のリスクが、もともとタバコを吸わなかった人のレベルまで近づくことがわかっています。今から禁煙しても決して遅すぎることはありません。

太田クリニック
〒154-0024東京都世田谷区三軒茶屋1-37-9
TEL 03-3410-0721
Copyright(C)太田クリニック All Rights Reserved.