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アレルギー科

花粉症対策

Ⅰ.スギ花粉症
①今の寒さが底をついたら、そろそろ花粉の飛散が始まります。昨年同様に7月の日照時間は平年を大きく下回り気温も若干低く降水量はやや多めでしたが、8月の猛暑を考慮して予測飛散量は10年平均とほぼ同等の飛散と思われ、昨年春と比較すると東日本では1.5倍~3倍とかなり多い飛散量が予測されています。飛散開始は例年に比し5~10日ほど早くなる(2月上旬)と予測されています。その後2月の気温も高めに推移すると予想されることから、飛散開始後、すみやかにピークの時期をむかえると考えられます。又、昨年に比較して飛散量が多いことから飛散期間も昨年より長くなると予想されます。(昨年、関東地方では4月末頃にスギ花粉飛散は終息)。

② 花粉症は症状が一時的におさまっても治療を続けることが大切です。花粉飛散期は常に鼻粘膜が炎症を起こしているため過敏になっています。スギ花粉シーズンに炎症を抑えることで、スギ花粉症は勿論、続くヒノキ花粉症の症状を抑えることができます。

③症状がおさまっても治療を続けることが花粉症治療のポイントです。

Ⅱ.花粉症は花粉が原因
花粉症は、草や木の花粉が原因(抗原)となって起こるアレルギー性の病気です。花粉(抗原)が体内に入ってきた時に抗体が反応し、花粉(抗原)を取り除こうとして、くしゃみや鼻みずがでます。花粉症の三大症状はくしゃみ、鼻みず(水様透明)、鼻ずまりです。くしゃみは、何回も続けて出るのが特徴です。その他の症状として、のどの痒みや痛み、目の症状を伴うことが多く、かゆみ、なみだ目、充血、頭痛などが見られます。

Ⅲ.にっくき花粉症の正体
スギ花粉症の増加としては、原因(抗原)となるスギ花粉の量が増えていること、自動車の排気ガスに含まれる粒子が抗体を産生しやすくすること、又、生活のリズムが不規則になりがちであったり、ストレスが多くなっていること、などが考えられます。現在では国民10人に1人がスギ花粉症といわれています。2月から4月にスギ花粉、続いてヒノキ花粉が5月中旬頃まで飛散します。6月から8月はイネ科植物花粉(ハルガヤ、カモガヤ、オオアワガエリ)、8月から10 月はヨモギ、ブタクサなどが代表格です。同じ環境で暮らしていても花粉症になる人とならない人がいます。これは生まれつき体内に侵入してきた異物に対して抗体ができやすい人とそうでない人とがいると考えられています。抗体ができやすい人が、抗体をつくりやすくなるような環境、つまり花粉がたくさん飛ぶような環境にさらされると花粉症になります。又、花粉症は、抗体ができやすい体質が遺伝し発症する病気なので、家族に花粉症の人がいる場合には、花粉症になる確率が高いといえます。

Ⅳ.花粉をよせつけない対策
花粉症対策の第一は、原因となる花粉を避けることです。花粉シーズンには、なるべく外出を避けることです。特に風の強い日には、外に出ないようにしましょう。又、買い物などはなるべく午前中にすませ、外出時にはメガネやマスクなどで花粉をよせつけないようにしましょう。花粉の多い日には、窓を閉め切り、開けるときは風下の窓を開けます。このような日には、布団や洗濯物を干すのはやめましょう。大量の花粉を家の中に持ち込むこととなります。花粉の全くない部屋を一つ作っておくことは、症状の改善に強い味方になります。この部屋に入るときは花粉のついていない服に着替えます。スギ花粉は、湿気を含むと重くなってすぐ落下するので、部屋の中は加湿し乾燥しないようにします。床の掃除には、電気掃除機を使わずぬれたぞうきんでふき取り、花粉を撒き散らさないようにしましょう。

Ⅴ.薬物療法
花粉症の治療薬には抗アレルギー薬、ステロイド薬、漢方薬などがあります。薬物療法のポイントは、「花粉が飛ぶ前から抗アレルギー薬を予防的に使うとよい」ということです。それにより最盛期の症状が緩和されます。花粉の飛散が始まってから本格飛散までは約1ケ月あります。スギ花粉が飛散しはじめは2月初旬頃の 1~2週間ほど前から薬を使い始めて下さい。そしてスギ花粉の飛散が終わる4月下旬頃まで、1~2ケ月ほど使い続けて下さい。ヒノキ花粉症もある人はさらに1ケ月続けて下さい。軽い症状がでた初期またはそれより前より予防的治療を開始する理由は、「薬の多くが十分な効果がでるまでに、1~2週間かかるため」また「花粉の刺激を受け続けると鼻粘膜がどんどん過敏になるため」といわれています。

Ⅵ.注意点!
①セレスタミンは抗ヒスタミン薬とステロイド薬の合剤です。鋭い切れ味を示します。長期服用は副作用上勧められません。連続服用する場合は2ー3錠/日なら3~5日、1錠/日でも2週間を限度とします。
②「1回の注射でスギ花粉症のシーズンが楽に送れる」という報道により、長期作用型のステロイド注射を希望する患者さんがいます。この方法を乱用して患者を集めている医師がいることが、医師のモラルとして問題視されています。ステロイド薬は強力な抗炎症作用をもつ一方、長期に効果のある全身投与(内服薬・筋肉注射)は、必ず副作用を起こします。ガイドラインにもこの方法は望ましくないと明記されています。ステロイド点鼻液・ステロイド点眼液などは、局所作用のため問題はありません。
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