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その他

認知症

Ⅰ.認知症は身近な病気です。85才以上の4人に1人が認知症といわれています。
認知症高齢者(65才以上)の年齢別出現率は70~74才で3.6%、75~79才で7.1%、80~84才で14.6%,85歳以上で27.3%と報告されています。

Ⅱ.認知症とは、脳の器質的な障害によって、記憶力・判断力・実行能力・会話能力などの障害が起こり、普通の社会生活がおくれなくなった状態をいいます。
「もの忘れ」は自然な老化(脳の神経細胞の減少や機能の低下)によって起こる「単なる歳のせい」で誰にでも起こり得ます。一方、「認知症」は「病気」であり単なるもの忘れではありません。

○老化によるもの忘れ:
①体験の一部分を忘れる(朝食を摂ったのは覚えているが何を食べたか思い出せない)
②ヒントを与えると思い出せる。
③時間や場所など見当がつく。
④日常生活に支障はない。
⑤もの忘れに対して自覚がある。

○認知症のもの忘れ:
①体験全体を忘れる(朝食をしたかも覚えていない)
②ヒントを与えられても思い出せない。
③時間や場所などの見当がつかない。
④日常生活に支障がある。
⑤もの忘れに対して自覚がない。

Ⅲ.認知症の多くは「アルツハイマー病」と「脳血管障害による認知症」です。
○アルツハイマー病とは
①高齢者に多い身近な病気です。
②徘徊や興奮などの激しい症状は見られない人が多く、あっても対応次第でよくなります。
③直接に命を奪うものではありません。
④症状としては、まず「もの忘れ」があらわれます。新しい出来事が覚えにくく、忘れ易いという特徴があります。病気が進むともの忘れのために生活に支障をきたすようにさえなります。判断力の低下もみられ、更に時間・場所・人物の判断がつかなくなります。

○脳血管障害による認知症とは
脳血管が詰まったり破れたりすることによって、その部分の脳の働きが悪くなり、そのために認知症になることがあります。症状は、もの忘れ・頭痛・めまい・耳鳴り・しびれなどがみられることがあり、障害された場所によって、ある能力は低下しているが別の能力は比較的大丈夫というように、まだら状に低下し、記憶障害がひどくても人格や判断力は保たれていることが多いのが特徴です。

Ⅳ.認知症の症状は中心となる症状と、それに伴って起こる周辺症状に分けられます。
○中心となる症状とは
記憶障害(直近な事を忘れてしまう、同じ事を繰り返す)や判断力障害(寒くても薄着で外に出る、真夏でもセーターを着ている)、見当識障害(今がいつなのか、ここはどこなのか解らなくなる状態)等で必ず見られる症状です。その他、問題解決能力障害、実行機能障害、失行、失認、失語など。
○周辺症状は :
人によって差があり、怒りっぽくなったり、不安になったり、異常な行動が見られたりすることがあります。せん妄・妄想・幻覚(幻視)・不安・依存・抑うつ・徘徊など。

Ⅴ.認知症の経過
アルツハイマー病の大きな特徴は、緩やかに発症し徐々に進行していくことです。記憶の低下に伴って、日常生活にも支障をきたすようになります。
脳血管障害による経過は、発作によって症状が悪くなることがあります。

Ⅵ.認知症と間違われやすい主な症状
認知症といっても、原因となる病気はたくさんあります。また、その症状も多様です。認知症と異なる病気であっても、同じような症状を示すことがあります。特に間違われやすいのが、「せん妄」と「うつ病」、「老化によるもの忘れ」、「薬物による症状」などです。

Ⅶ.認知症は早期発見・早期治療が大切です。
「おかしい」と思ったら、年齢のせいと考えて放置することなく、出来るだけ早い時期に、医療機関に相談に行きましょう。「おかしい」と気づいてから相談にこられるまで、約7割の家族が2年以上かかっているとの報告があります。そして、一度診察を受け「大丈夫ですよ」といわれても年々症状が悪くなるようならば、もう一度相談に行きましょう。

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