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循環器内科

生活習慣の改善

生活習慣の改善
生活習慣の改善は、動脈硬化性疾患の発症・進展阻止を目的とした治療の基本となる。 
Ⅰ.禁煙
Ⅱ.食生活の是正
Ⅲ.身体活動の増加
Ⅳ.適正体重の維持と内臓脂肪の減少


Ⅰ.禁煙
喫煙は、すべての動脈硬化性疾患に対する独立した主要な危険因子であり、心血管死ならびに総死亡のリスクを有意に増加させる。一方、禁煙は冠動脈疾患の既往の有無にかかわらず死亡や心血管リスクの低下をもたらし、その効果は年齢や性別を問わない。また、禁煙の効果は、その開始とともに速やかに現われ、禁煙期間が長くなるほどリスクはさらに低下することが知られている。したがって、動脈硬化性疾患の予防にあたっては、すべての年齢層に対して禁煙を勧めるべきである。

Ⅱ.食生活の是正
過剰なエネルギーの摂取は肥満の原因となり、脂質異常症や耐糖能障害を始めとする様々な代謝性の危険因子の合併を招く。総エネルギー摂取量の制限は、特に肥満者においてインスリン抵抗性の改善、中性脂肪値や総コレステロール値の低下をもたらし、冠動脈疾患の進展抑制につながる。

Ⅲ.身体活動の増加

日常生活の中で身体活動を増やす工夫を行うとともに、個々に適した運動を生活に取り入れるよう心掛ける。身体活動の増加は、血清脂質値の改善、血圧の低下、インスリン抵抗性や耐糖能障害の是正、内皮機能の改善や易血栓傾向の軽減をもたらし、冠動脈疾患の予防に有効である。運動は有酸素運動を主とし、Ⅰ日30分以上を週3回以上(できれば毎日)、または週180分以上を目指す。筋肉量が低下している高齢者の場合には、軽度の筋力トレーニングも有効である。

Ⅳ.適正体重の維持と内臓脂肪の減少
適正体重を実現し、かつ、維持することは生活習慣改善の大切な要素である。肥満、特に内臓脂肪の過剰蓄積は心血管疾患の独立した危険因子と考えられ、脂質異常症、耐糖能障害、高血圧などを介して間接的に、あるいはアディポサイトカインの作用などにより直接的に動脈硬化を促進する。蓄積された内臓脂肪を減少させることで、脂質異常症だけでなく高血圧や耐糖能障害についてもその改善が期待できる。

高齢者の対応:日本人の高齢化はますます進行しており、成人時期からの動脈硬化危険因子を合併した高齢者の増加が予想される。高齢者の動脈硬化性疾患を予防しQOLを保つために、危険因子として重要な脂質異常、特に高LDL-C血症の管理は重要である。日本人の死因、寝たきりの原因として脳卒中、特に脳梗塞は欧米人以上に重要である。日本人高齢者の高LDL-C血症治療は、男女ともに脳梗塞予防にも効果を現わすことが期待される。
現在までの研究成果をふまえれば、65歳以上の前期高齢者は成人と同じ基準で進めてもよいと考えられている。 
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