コラム
インフルエンザの治療薬
新型インフルエンザをめぐり、緊急時対策が各国で検討されています。具体的にはタミフルの備蓄ならびにプレパンデミックの備蓄であり、すでに医療関係者などに対して事前接種する臨床研究がはじまりましたが、流行後に作られるパンデミックワクチンとは異なり効果については未知数との課題は残っています。
さて、毎年流行するインフルエンザに対しての治療薬としては、シンメトレルとタミフルやリレンザがあるが、シンメトレルはA型のみで耐性株、副作用の問題がある。タミフルやリレンザはシンメトレルに比して耐性ウィルスは少なくA型、B型の両者に有効で、発病48時間以内での使用に限られているが使用しやすい。
しかし、課題もある。タミフルは十代の問題が生じて社会問題となり、平成19年3月、十代患者への使用を原則禁止として因果関係をめぐり種々検討されていたが、小児患者約一万人を対象とした調査からアンケート結果の解析で、データの信頼性に限界はあるものの、正の関連は検出できなかったと報告された点である。
もう一つの課題は、タミフルのA/HINI耐性ウィルスの存在である。日本は一人当たりの使用量が世界の中でも最も多い国であるものの耐性頻度の報告は約1%以下と低いが、むしろ使用量が少ない欧州からの報告では当初1%未満であったのがノルウェー67%、EU諸国全体でも約20%以上の頻度で検出され自然発症的な耐性変異株と考えられ、流行株同様感染効率を持つことが分かっているので、今後は耐性株の動向には注意が必要であろう。



